冷茶の淹れ方
お茶は基本的にお湯で成分を浸出させるので寒い冬には適していますが、暑い夏場にそのまま飲むのは少々酷でしょう。そんな時の為に活用されるのが冷茶です。読んで字のごとく、冷えたお茶です。夏の水分補給にうってつけで外から訪れた来客へのおもてなしにもお勧めです。
また、低い温度での浸出を行うので高温で浸出されるカテキンなどの渋味成分があまり出てこないので、甘味やうま味成分を担当するアミノ酸の方が多く浸出できます。
茶葉の分量はやや多めに入れておいて、濃い目にしておいた方がおいしいとされます。使うお茶によっては様々な冷茶が楽しめるので、自分好みのお茶を探してみてください。
冷茶の基本的な淹れ方は次の通りになります。
- 茶葉を入れた急須にお湯を注ぐ
- 急須に氷を入れる
- 急須に水を注ぐ
基本的にはそれぞれのお茶に合った淹れ方を多めの茶葉で行って氷で熱を冷まし、水で濃さを調節します。
時間をかけて冷ましたり、水だけで冷やしても構いませんがそれだと時間がかかってしまうので浸出する時間も与えてしまい、渋味や苦味が強くなってしまう可能性があります。なので一気に冷やすことでカテキンの浸出を抑えつつアミノ酸の浸出を行えるようにします。
また、この他にも冷茶の淹れ方があるので、それぞれについて説明します。
水出し式
【材料】(1人分)
- 水:60ml
- 茶葉:3g
【作り方】
- 急須に茶葉を入れて水を注ぎます。この時、茶葉がちゃんと水に浸かるよう茶葉と水の分量を考慮しましょう。
- そのままの状態で3~5分ほど待ちます。
- お茶の成分が浸出されたらグラスに注いで完成です。
【長所・短所】
わざわざお湯を沸かす必要がないので、急な来客などで時間がない際には最も利用される方法です。ですが水道水で淹れてしまうとカルキ臭が出て来てしまう恐れがあるので、香りを楽しみたい際には1度沸騰させてから冷やす方がお勧めです。
ロック式
【材料】(1人分)
- お湯(80~85℃):60ml
- 茶葉:3g
- 氷:適量
【作り方】
- 茶葉を入れた急須にお湯を注ぎますが、茶葉は少し多めに入れて濃いめのお茶を淹れます。
- 1分ほど蒸らします。
- 耐熱グラスに氷を入れ、お茶を注ぎます。耐熱性がなかったり温度の変化に弱い容器だと割れてしまう可能性があるので、お茶を氷に当てながら入れます。こうすることでお茶も冷えてグラスが割れる可能性が下がります。
【長所・短所】
この淹れ方だと同時に熱いお茶と冷えたお茶を淹れることができます。ですが冷えたお茶を作る時に氷の量を間違えてしまうと、濃い目のお茶が薄まってしまいます。時間経過に伴って氷が解けてお茶が薄まってしまうのも短所の1つです。
氷出し式
【材料】(1人分)
- 茶葉:3g
- 氷:適量
【作り方】
- 急須や湯冷ましの容器に茶葉を薄く広げます。
- その上に大きめの氷を乗せます。
- 時間をかけて氷を少しずつ溶かしていきます。
- 氷が全て溶けきったら飲み頃です。
【長所・短所】
上質なお茶を淹れる際には時間をかけて丁寧に淹れるのもまた違った楽しみ方が得られます。ですが時間がかかりすぎてしまうので、すぐ飲みたい時には向いていません。
