Lesson8-2 日本茶の提供 おもてなし

丁寧なおもてなし

お茶は自分1人で楽しむだけでなく、来客へのおもてなしとして出すこともあります。そしておもてなしの基本は主催者とお客様がお互いに気持ちよく過ごせることです。

お客様がリラックスして楽しめるように、気を配る事が重要になってきます。おもてなしの際に、気をつけたいお茶の淹れ方のポイントは以下のようになります。

お茶の道具を用意する

手際よく淹れられるように、使用する茶器をお盆に乗せたり案内する机の上に準備しておきます。また、お茶だけでなく一緒に食べるお茶菓子も用意しておきましょう。

待っている間に茶碗の中にほこりが入らないよう、蓋付きの茶碗を用意しておくと良いです。

茶碗にお茶を淹れる

一般的には親しい間柄ではない限り、お茶を淹れるのは別室で行うのが礼儀作法となっています。ですが、お茶を淹れることもコーディネートの一環とする場合もあります。その場合についても説明していきます。

お茶を台所や給湯室で淹れる時はそこまで関係ありませんが、お客様の目の前でお茶を淹れる際には茶碗の絵柄の正面を自分に向けて淹れるようにします。

茶碗の受け皿となる茶托(ちゃたく)に乗せたまま注いでも良いです。しかし茶碗の下に水気が付いていると机に乗せた時跡が出来てしまうので、何度も茶碗を飲み置きしていると跡が大量に出来てしまって見た目が悪くなってしまいます。

なのでそれを防ぐためにフキンなどでちゃんと茶碗を拭いてからお茶を注ぐようにしましょう。

絵柄を正面にする

お茶を差し出す時はお客様に対して茶碗の絵柄を正面にして、廻して出します。これによってお茶だけでなく、茶碗の絵柄でも楽しんでもらうようにしています。

茶托で出す場合はバランスを崩して茶碗ごとこぼしてしまう可能性があるので、持ち手と反対の手で支えてバランスをとります。

お茶菓子を左手側に出す

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基本的にお茶は相手の利き手側に出します。相手によって利き手は変わってきますが、日本人の多くは右手が利き手なのでお客様に対して右手側に置くことが多いです。そしてお茶菓子はその反対側に置きます。つまりこの場合は左側に置きます。

近年では洋菓子や手掴みで食べる事の出来るお茶菓子を用意していることも多いですが、和菓子を出す場合は食べるための楊枝、クロモジを添えて一緒に出すようにしましょう。同様にケーキなどのようにフォークが必要な時も同じように食べるための食器を出すようにしてください。

せんべいやまんじゅうなどのように手掴みで食べる物は袋のまま出したり、食べた後に手を拭くためのお手拭きを用意するなどの準備も必要です。