Lesson1-2 日本茶とは 成分・効能 その1

日本茶の成分・効能

近年では日本茶の持つ成分が健康作用をもたらすことから、注目を浴びるようになってきています。中でも主成分の1つにあたるカテキンは日本茶の渋み成分であり、多くの効果が化学的に証明されています。

それぞれの成分について詳しく見ていきましょう。

カテキン

カテキン

カテキンはお茶の渋みを形成しており、ポリフェノールの1種です。そして上で少し説明したように、カテキンには多くの効果が証明されており、私達の体を支えてくれます。

1.太りにくくする

カテキンには体脂肪や内脂肪を減らす効果を持っています。体内に吸収されたカテキンは肝臓、肝細胞へと到着して肝臓の脂肪代謝機能を高めてくれます

お茶1杯に含まれるカテキンの量は約70~120mgほどで、油っぽい料理の際に食中や食後に1日4~5杯のお茶を飲むと効果的です。かといって、これだけ行っていれば痩せるかと言われるとそうとも言い切れないので、過剰な期待はしないでおきましょう。

2.抗菌・殺菌作用

コレラ菌やO-157などの食中毒菌への強力な殺菌作用を持っています。他にも胃炎の原因とも言われているピロリ菌にも除去効果を持っていると最近の研究で明かされてきました。

3.活性酸素消去作用

強い酸化作用を持っている活性酸素は病気や老化の原因とも言われています。カテキンの持つ抗酸化作用によってこれらの酸化を防ぐだけでなく、活性酸素の消去や生成抑制などの働きも持ち合わせています。

4.抗ウイルス作用

インフルエンザなど粘膜感染してくるウイルスを阻止する働きを持っています。インフルエンザなどが流行する際にお茶でうがいをすると良い、などと聞くのはこの効果を得るためです。

渋み成分であるカテキンが含まれている方が良いと考えて淹れたての新しいお茶で行う人もいますが、三煎目などの薄いお茶でも効果が期待できます。

5.コレステロール上昇抑制効果

コレステロールと聞くと肥満の基と感じる方もいらっしゃるでしょうが、コレステロールにも体に恩恵を与えてくれる善玉のものと悪さを働く悪玉があります。

カテキンはそれらをちゃんと識別し、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールの酸化を防止したり、上昇を抑制させます。その上、善玉コレステロールには数を増やす作用を行ってくれます。

6.抗アレルギー作用

花粉症やアトピーなどのアレルギー症状を持つ人に対して、カテキンはアレルギーの原因となる物質であるヒスタミンを抑え、かゆみやくしゃみを抑えてくれます。

その他

上記に比べて主な効果としては挙げられませんが、口臭や虫歯予防、抗がん作用、コレステロール・血糖値・血圧の上昇抑制・腸内環境の改善・消臭・DNAの突然変異を抑えるなどの効果も期待されています。