Lesson1-3 日本茶とは 成分・効能 その2

前のページでは主成分に当たるカテキンについての説明をしましたが、お茶には他にも様々な成分や効能が含まれています。

お茶の成分

カフェイン

緑茶の苦み成分に当たるカフェインは脳を刺激してくれて、頭をスッキリさせてくれます。簡単にまとめると、疲労回復、覚醒効果、大脳刺激、強心作用、利尿作用などの働きを持っています。特に若い芽から作り出した茶葉に多く含まれています。

また、夜にお茶を飲むとカフェインが休もうとする脳を逆に刺激してしまうので眠りにつきにくくなってしまいますので注意が必要です。

テアニン

テアニンとはお茶が持っている特有のアミノ酸です。甘味、うま味成分であるこのアミノ酸は高めのお茶として知られている玉露に多く含まれており、玉露の特有のまろみや深い味わいはここからもたらされています。

こちらはカフェインの作用を穏やかにさせ、脳の中枢神経に働きかけてリラックスさせてくれます。

ビタミン群

一言でビタミン群と言っても、ビタミンには大きく分けて2種類存在します。水に溶けやすい水溶性ビタミンと、水に溶けにくい脂溶性ビタミンがあります。

この相反するビタミンですが、日本茶はどちらの成分も含んでおり摂取することが可能なのです。ですがお茶を淹れる際に茶葉にいくらか成分が残ってしまうので、全栄養を摂るには茶葉ごと摂取する必要があります。

茶葉を用いた料理のレシピについては後ほど紹介しますので、ここでは割愛させてもらいます。

種類にもよりますが、主に見られるビタミンはA、B₁、B₂、C、Eの5種類になります。特にビタミンA、C、Eの3種類は美容のビタミンとも呼ばれており、老化防止や美肌作りに貢献してくれます。

また、ビタミンCは美容の効果に優れているだけでなく、抗酸化作用風邪の予防にも役立ってくれます。その含有量は緑茶2~3杯でレモン1個分(20mg)に匹敵します。通常ビタミンCは熱で壊れてしまう可能性が高いのですが、日本茶の場合は緑茶成分がビタミンCを守ってくれるので熱いお湯でお茶を淹れても十分なビタミンCが摂れます。

ミネラル

ミネラルとは体の機能を調節してくれて、毎日の健康を保たせてくれる重要な成分です。フッ素カルシウムカリウムなど豊富な種類が存在し、中でも老廃物の排出を促進してくれるカリウムが多く含まれています。

その他

上記のような成分以外にも、腸内の掃除して排便効果を高めてくれる食物繊維や、鎮静・鎮痛効果を持つサポニンなど、多くの成分がお茶には含まれています。

これらの説明により、何気なく飲んでいたお茶がどれだけ私達の体を癒してきてくれたのか、理解してきたことでしょう。これまでの基礎を十分に理解したうえで、より深い学習を今後の講座で行っていきましょう。