Lesson7-4 美味しい淹れ方 その4

抹茶の点て方

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抹茶と聞くと、まず茶道が出てくることでしょう。ですが作法など難しい事は気にせず、抹茶は気軽に家庭で楽しむことができます。

そして抹茶の味の楽しみ方は大まかに2つに分類されます。お湯の量に対して抹茶の分量が多くて上質なお茶が用いられる「濃茶」というものと、逆にお湯の量の方が多い「薄茶」というものがあります。

1人分の目安としてお湯を60ml、抹茶は2gとして自分の好みの量を調節しましょう。

大まかな順番は次の通りになります。

  1. 道具と抹茶の準備
  2. 少量の水を入れる
  3. 抹茶を滑らかにする
  4. お湯を注ぐ
  5. 点てる
  6. 仕上げる

ではこれらについてそれぞれ説明していきます。

道具と抹茶の準備

抹茶を点てる際に、最も必要となる道具があります。それが茶筅です。茶碗の方は抹茶専用でなくても大丈夫ですが、茶筅を入れてかき混ぜるので底の形状が丸く、ある程度の大きさと深さを併せ持つ器を選ぶようにしましょう。

また、茶筅は乾燥した状態のまま使うと穂先が欠けやすくなってしまうので、使う前には水やぬるま湯に浸してしなやかな状態にしておきます

茶碗に直接粉末状の抹茶を投入するのですが、そのまま入れてしまうとダマになってしまうおそれがあるので、手持ち用の茶こしを用いてこしながら茶碗に入れると後々ダマに悩まされることも減ります。

少量の水を入れる

抹茶は粉末状の抹茶とお湯を合わせれば良いと考えている方もいるでしょうが、まずは水を入れるのです

なぜこのような事をするかというと前の段階で茶こしを使用した理由と同様、ダマになるのを防ぐためです。お湯よりも先に水に馴染ませておくことで固形の塊になるダマをなくし、今後の作業を楽にしてくれます。

ですがここで水を入れ過ぎてしまうとお湯の温度が低くなってしまうので、あくまで抹茶を馴染ませる程度、大さじ2/3杯、約10mlを目安にしておきます。

抹茶を滑らかにする

ただ水を注いだだけでは馴染まないので、茶筅を用いて抹茶に水を含ませていきます。そこまで力まず、ひらがなの「い」や「り」の字を書くように混ぜ、溶けたチョコレートのような質感になったら手を止めます。

お湯を注ぐ

あらかじめ湯冷ましに用意しておいた1人分50ml(60mlから最初に入れた水の分を引いた量)のお湯をゆっくりと注ぎます。この時に茶筅についた抹茶も一緒に流し落としましょう。

点てる

茶筅で底をこすらないように少し浮かせ、「川」の字を書くように小刻みに動かしてお茶を点てます。ただ混ぜるだけでなく、空気を巻き込むイメージでふんわり泡立てるようにしてください。

そして基本的に力は入れず、手首のスナップを効かせて素早く前後に動かすのですがそれでも茶碗が動いてしまう恐れがあるので、反対の手で茶碗の横をかぶせるように持って支えましょう。

仕上げる

しばらく泡立ててきめ細やかな泡が立ったら完成です。最後に「の」の字を書くように茶筅を動かし、茶碗の中央で茶筅をスッと上に引き上げて、ここでようやく飲める抹茶が出来上がります。