このLessonではお茶についての迷信やこれまでの学習のまとめを疑問形式で紹介していきます。
お茶のスペシャリストとして、ここで紹介するような豆知識を話せば場が盛り上がること請け合いです。
Q.お茶を飲むと太りにくいのは本当?
A. 内臓脂肪を減らす効果があるので、食中、食後の飲用は効果的
お茶の中に含まれるカテキンには体脂肪、内臓脂肪を減らす働きがある事は研究によって明らかになっています。
体内に吸収されたカテキンは肝細胞へと到着し、肝臓の脂肪代謝機能を高めてくれます。この効果によって脂質の体内への吸収を防ぎ、内臓脂肪を減らしてくれます。お茶1杯に含まれるカテキンの量は約80mgほどで、油っぽい料理や食中、食後に1日で4~5杯の緑茶を飲むだけで効果が見込めます。
ですがあくまで効果的、というだけで100%脂肪が減ってダイエットの効果が出るとは限らないので、過度な期待はしないでおきましょう。
Q.1番美味しいお茶の時期は八十八夜なの?
A.味と香りのバランスが取れたお茶が八十八夜が一般的
立春から88日経って摘んだ新茶を八十八夜と呼び、その時に摘まれたお茶は無病息災を願って飲む習慣があります。伝統茶産地ではこの時期、新鮮な香りと絶妙なうま味、渋味を持つ上級煎茶用の茶葉が摘み取れます。
お茶のうま味や甘みを担当するテアニンという成分は、新芽の時期に多く含まれ、成長していく毎にその量は減って行きます。ですが成長度が低く、お茶にした時のまろやかさが欠けてしまうのですぐには刈り取りません。
ならば逆に日を経たせればよいのかというとそういう訳でもなく、成長し過ぎた茶葉は硬くなってしまってうま味が少なくなるだけでなく、テアニン、カフェイン、カテキンなどお茶の成分が相対的に減少してしまいます。
そのため、新芽の新鮮さと成長して味わえるまろやかさの両方のバランスが良い茶葉が八十八夜なのです。あくまで一般的な話なので、栽培する茶園の環境や育てる品種によって摘採時期は異なってきます。たとえば沖縄の場合は3月の上旬から茶摘みが始まり、宮城県の桃生では5月の下旬から茶摘みが始まります。
Q.日本茶は水道水で淹れたらダメなの?
A.日本の水は基本的に軟水なので、カルキ臭さえ取り除けば大丈夫
お茶に適した水は硬度30~80程度の軟水です。そして日本の水は基本的に軟水なので、水道水でお茶を淹れても基本的に美味しく淹れることができます。
ですが安全の為にカルキ(塩素)消毒されているので、そのままの状態で淹れてしまうとお茶にした時にカルキ臭が残ってしまう可能性が高いです。
なのでお茶を淹れる際には1度沸騰させてカルキ臭をなくすか、あらかじめ汲み置きしておいて冷蔵庫に4~5時間ほど入れておけば自然とカルキ臭は消えます。さらに後者の方法を行う時に崩れにくい備長炭や竹炭を入れておくと浄化作用によってきれいな水になります。

